事業承継

 事業承継は、株を譲渡し、代表権を後継者へ譲渡すれば、完了ではありません。手続き的な部分は、事業承継の最終段階でのごくわずかな一部分にしか過ぎません(重要なのはそこに至るまでの前段階であり、手続きの部分は全く重要なポイントではありません)。

例えて言えば、創業経営者は、指導力・牽引力・カリスマ性を備えた君主であり、その会社は絶対王政。しかし、次の後継者にはその力があるとは限りません。後継者が会社を運営していくためには、経営者個人の力による運営システムから、民主主義的システムへの移行を図る必要があります。

 事業承継プログラムの99%は、後継者の経営者教育従業員の意識改革、経営者が誰に変わってもびくともしない企業体制・システムの構築に費やされます。

その手順をふまずに後継者へ承継した場合、今まで先代の経営者の経営能力とカリスマで維持されてきた会社は、高い確立で混乱に陥り、継続が難しい状況に追い込まれます。会社にとっても、後継者にとっても不幸な結果となってしまいます。

 実際の事業承継には、経営+手続業務の2つのノウハウが同時に必要です。

事業承継は、ただ株式の名義を息子へ変更すればよい、役員の変更を行って、取引先へ知らせればよい、というような単純なものではありません。譲渡手続きまでの、後継者教育、従業員の意識改革、企業体制の構築など、後継者へ譲渡しても堪えうる体制を作るプロセスが最も重要です。また、株式の名義変更はすなわち譲渡であり、税金もかかる、また、多くの企業は金融機関より融資を受けている為、融資の条件によっては代表者が変わる場合は残額の一括返済となっている条項があるかもしれません。取引先を見ても、代表者が変わると取引に影響が出てくるかもしれません。それらを総合的に判断した上で、バランスを見つつ手続きを進めていかなければなりません。その為、事業承継には時間がかかります。

 ご子息への承継、親族への承継、第三者への承継と、会社の実情に合わせた経営+手続業務をワンストップで、経験豊富なスタッフがお手伝いさせていただきます。

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